Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Apache ActiveMQ」の脆弱性が標的に - ランサム攻撃にも悪用か

メッセージブローカー「Apache ActiveMQ」に脆弱性「CVE-2023-46604」が明らかとなった問題で、すでに実証コードが公開されており、悪用されていることがわかった。セキュリティベンダーや米当局では注意を呼びかけている。

「CVE-2023-46604」は、「OpenWire」の処理に不備があり、リモートよりコードを実行されるおそれがある脆弱性。共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは最高値の「10」、重要度は4段階中もっとも高い「クリティカル(Critical)」と評価されている。

開発グループでは現地時間10月26日、「Apache ActiveMQ」および「Apache ActiveMQ Legacy OpenWire Module」向けに脆弱性を修正したアップデートをリリースした。

Rapid7によると、現地時間10月27日に同脆弱性の悪用を試みたと見られる活動を複数の同社顧客において検知したという。脆弱な「Apache ActiveMQ」が実行されている環境を標的とし、ランサムウェアを展開していた。身代金のメモなどからランサムウェア「HelloKitty」のファミリーだと見られる。

同脆弱性については、すでに詳細や実証コード(PoC)が公開済みで、今回確認した攻撃も「PoC」の挙動と類似していた。同社は「ActiveMQ」について早急にアップデートし、侵害の兆候などがないか確認するよう求めている。

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、積極的な悪用が確認されているとして現地時間11月2日に「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」へ同脆弱性を追加した。米行政機関において一定期間内に対応する義務が生じるとともに、利用者に対して注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2023/11/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

教員がサポート詐欺被害、NAS内の個人情報が流出か - 山形大付属中
市バスのドラレコ映像が保存されたUSBメモリが所在不明 - 川崎市
がん検診クーポン券に別人の住所、委託事業者のミスで - 横須賀市
個人情報流出の可能性、高負荷から事態を把握 - 楽待
Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
委託先で個人情報流出か、セキュリティ監査に虚偽報告 - ソフトバンク
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意