「Telerik UI」の既知脆弱性、米政府で被害 - 脆弱性スキャナ導入も検知できず
「Telerik UI for ASP.NET AJAX」における既知の脆弱性が複数の攻撃者により標的となっており、行政機関においても侵害が確認されたとして米政府では脅威情報を公開するとともにあらためて注意を喚起した。
Progress Software傘下のTelerikが提供する「Telerik UI for ASP.NET AJAX」において、2019年に判明した脆弱性「CVE-2019-18935」に対する攻撃が展開されており、米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)が注意喚起を行ったもの。2022年11月から2023年1月初旬にかけて、同国の連邦政府機関で攻撃の痕跡を確認したという。
「CVE-2019-18935」は、信頼できないデータをデシリアライズする脆弱性。悪用されるとリモートよりコードを実行されるおそれがある。
米国立標準技術研究所(NIST)の脆弱性データベース「NVD」では、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」においてベーススコアを「9.8」、重要度を「クリティカル(Critical)」と評価している。
今回のケースでは、Microsoft IISサーバを標的に少なくとも2022年8月ごろには同脆弱性を狙う攻撃が展開されていた。また複数の攻撃者が関与していると見られ、そのひとつは、命名規則からクレジットカード情報などを狙って攻撃を展開しているベトナム由来のグループ「XE Group」であると分析している。
(Security NEXT - 2023/03/23 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
職員アカウントが侵害、迷惑メールの踏み台に - 中部生産性本部
SAP、月例パッチで脆弱性15件を修正 - 「クリティカル」も
非常用個人情報を電車に置き忘れ、車庫で回収 - 静岡市
AppleやGladinet製品の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局
「iOS」にアップデート - 「WebKit」のゼロデイ脆弱性2件など修正
複数サーバやPCがランサム被害、影響など調査 - 三晃空調
ConnectWise「ScreenConnect」のサーバコンポーネントに脆弱性
「Node.js」のアップデート、公開を延期 - 週内にリリース予定
「macOS Tahoe 26.2」で脆弱性47件を修正 - 「Safari」も更新
「制御システムセキュリティカンファレンス2026」を2月に都内で開催

