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再委託先が顔認証の搭乗関連情報を不正持出 - 東京国際空港ターミナル

羽田空港において国際線の旅客ターミナルを管理、運営する東京国際空港ターミナル(TIAT)は、再委託先の元従業員が一部搭乗客に関する個人情報を外部に持ち出していたことを明らかにした。

同社によれば、顔認証を利用した搭乗手続きシステム「Face Express」の運用を同社委託先の日本空港ビルデング(JAT)より再委託している米Arincの元従業員が、管理者権限を悪用して不正に社外へ個人情報を持ち出していたことが判明したもの。

元従業員よりArincに対してデータを所有しているとの連絡があり、2月1日に問題が発覚。同日TIATに対して報告が寄せられたという。

持ち出されたのは、同システムで搭乗手続きを行った搭乗客1046人に関する個人情報。顔写真、パスポート情報、搭乗券情報などの一部が含まれる。

問題の発覚を受けて、Arincでは外部の検証のもと、元従業員から持ち出された情報を回収して削除。第三者に漏洩した形跡がないことについても確認したとする報告を受けたとしている。

今回の問題を受けて、TIATでは国土交通省や個人情報保護委員会に事態を報告。また再発防止にあたり、Arincに対して管理端末からのデータダウンロードに対するセキュリティ対策や、運用面における対策を講じるよう指示し、対策が実施されていることを確認した。TIATとJATではより厳格な対策を講じて「Face Express」を運用していくとしている。

(Security NEXT - 2022/04/12 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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