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勢い続くフィッシング攻撃 - ユニークURL、1日平均約270件

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悪用されたブランド件数の推移(グラフ:フィ対協の発表をもとに独自に作成)

悪用されたブランドは前月から1件増加し87件。2021年8月の89件に次いで2番目に多い。内訳を見ると、クレジットカードや信販系が21件、ISPやホスティング事業者、メールサービスが15件、都市銀行やネット銀行など金融関連が5件と続く。

具体的なブランドを見ると、従来と傾向は変わらず「Amazon」をかたるフィッシングが最多で報告数に占める割合は前月から5.4ポイント上昇して約39.2%だった。次いで「メルカリ」「JCB」が多く、上位3ブランドで全体の約56.6%と半数以上を占める。上位10ブランドは、いずれも1000件以上の報告が寄せられており、これらで全体の約74.2%にのぼった。

ショートメッセージサービス(SMS)でフィッシングサイトへ誘導する「スミッシング」については、「ドコモ」や「Amazon」などのブランドを悪用するケースのほか、宅配便の不在通知やクレジットカードブランドをかたるものも報告されている。

調査用メールアドレスに届いたフィッシングメールのうち、約54.8%が「なりすまし」メールだった。送信ドメイン認証技術「SPF」の認証で「hardfail」により検出できたものは約31.1%。「softfail」が約16.9%。「DMARC」を使用しないと検出できないものは約10.7%となっている。

送信元IPアドレスを見ると、前月に引き続き中国の通信事業者からの大量配信が多く、約85.9%を占めた。日本国内からの配信は約10.2%だった。

(Security NEXT - 2022/03/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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