ニップン、決算提出期限を延長申請 - 約9割のシステムに被害、帳票処理が手作業に
7月にニップンがサイバー攻撃を受け、システム障害が発生した問題で、同社は2022年3月期第2四半期報告書の提出期限について約2カ月半の延長申請を提出した。大半のシステムが被害に遭った上に復旧が難航。本来財務システムに自動入力されていた帳票を手作業で作成している状況だという。
今回のサイバー攻撃は、同社子会社のニップンビジネスシステムが運用するネットワークにおいて、大部分のサーバや一部端末が暗号化されたことによって障害が発生したもの。同社は約9割のシステムで被害が発生したとしている。
同社では、被害状況の調査、全面的なネットワーク環境の見直し、サーバの再構築、会計データの再取得など時間を要する状況で早期の復旧が困難な状況にあり、第2四半期についても11月15日の提出期限を2022年1月31日まで延長することを求める申請を関東財務局に提出した。
2022年3月期第1四半期の報告書についても、申請により本来8月16日の提出期限が11月15日まで延長されたが、2四半期連続の承認申請となる。
同社によると、グループ26社の財務管理や11社の販売管理などに用いる基幹システムとファイルサーバがサイバー攻撃によって暗号化。障害に備えてデータセンターを分散していたものの、同時多発的な攻撃によって本社を含めたすべての拠点で被害が発生した。
(Security NEXT - 2021/11/16 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
サイバー攻撃で暗号化被害、情報流出も - 長野県の開発会社
サーバがランサム被害、ファイルが暗号化 - 不動産仲介会社
潤工社のランサム被害、社内ネットワークとクラウド上に侵害の痕跡
海外子会社がランサム被害、生産出荷体制は回復 - 寺岡製作所
オーエム製作所でランサムウェアの被害 - 情報流出のおそれ
サーバがランサム被害、影響など詳細を調査 - 保険代理店
VPN経由でランサム被害 - 産業機械開発設計会社
サーバでランサム被害、情報流出を調査 - ニチノー緑化
ランサム被害が発生、主要生産システムに影響なし - 潤工社
VPN経由でランサム被害、闇サイト上に取引情報 - 日本海建設電気