Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

台湾子会社へのサイバー攻撃、従業員情報が流出 - 塩野義製薬

塩野義製薬は、2020年10月に台湾の子会社がサイバー攻撃を受けた問題で、従業員に関する情報が外部に流出したことを明らかにした。

同社によれば、2020年10月21日に子会社である台湾塩野義がサイバー攻撃を受けたもの。サーバやパソコンにおいて、ランサムウェアと見られるマルウェアの痕跡を確認したことを認めた。

当時一部メディアが、子会社従業員に関する在留許可証や医療機器の輸入許可証などが流出した可能性について報道しているが、同社は従業員データがダークウェブ上に掲載されたことを認める一方、本誌取材に対し、流出したデータの具体的な内容については言及を避けた。顧客情報や機密情報については、外部へ流出した事実は確認されていないという。

脅迫の有無については、ダークウェブに情報が掲示され、ランサムウェアの可能性に言及しつつも、「攻撃者より直接連絡などを受けた事実はない」としている。

同社グループの日本や米国にある拠点に関しては、通信やシステムのログを確認したものの、不正アクセスの痕跡は見つかっておらず、不正アクセスはなかったと結論づけた。

攻撃を受けた子会社のシステムについては復旧しており、攻撃の影響は解消しているという。今回の問題を受け、同社ではセキュリティや情報管理体制のさらなる強化を進めていくとしている。

(Security NEXT - 2021/08/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

小学校で個別書類あると気づかず身体測定結果を誤配布 - 名古屋市
個人情報含むファイルを県内自治体に誤送信 - 静岡県
廃棄物運搬事業者への事務連絡メールで誤送信 - 横須賀市
Dropboxの電子署名サービスに不正アクセス - 顧客情報が流出
開発言語「R」のデシリアライズ処理に脆弱性 - 修正版へ更新を
保守委託先で顧客情報含むHDDが所在不明 - はばたき信組
サポート詐欺被害で情報流出の可能性 - 高齢・障害・求職者雇用支援機構
「改訂新版セキュリティエンジニアの教科書」が発売 - 日本シーサート協議会
「GitLab」のアカウント乗っ取る脆弱性、悪用が発生 - 米当局が注意喚起
QNAP製NASやアドオンに脆弱性 - 旧アドバイザリも更新、影響大きい脆弱性を追加