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「Lazarus」が新コロ研究情報を物色 - 政府や製薬企業に攻撃

Kasperskyは、北朝鮮が関与するとされる攻撃グループ「Lazarus」が、新型コロナウイルスの研究組織を狙い、サイバー攻撃を展開しているとの見方を示した。

ヘルスケア分野に関連する海外政府機関や新型コロナウイルスのワクチン製造に関わる製薬会社がサイバー攻撃を受けたもの。利用されたマルウェアの類似性より「Lazarus」との関連性が認められるとして同社では調査を進めているという。

政府機関を狙った攻撃では、10月27日に組織内部にある2台の「Windows Server」でマルウェアの感染被害が発生。メモリ内でバックドアとして動作するマルウェア「wAgent」を用い、さらにペイロードをダウンロードさせて永続化を図っていたが、以前「Lazarus」が「暗号資産(仮想通貨)」事業者に対して展開した攻撃と同じ感染スキームを用いていたという。

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「wAgent」の感染スキーム(図:Kaspersky)

また別のケースとして、新型コロナウイルスのワクチン開発において製造、販売で認可を受けている製薬会社が9月25日に侵害を受けていたと指摘。攻撃には、「Lazarus」との関連性が報告されているマルウェア「Bookcode」が利用されていた。

(Security NEXT - 2020/12/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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