Treck製「TCP/IPスタック」に複数脆弱性 - リモートよりコード実行されるおそれ
Treckが提供する「TCP/IPスタック」に複数の脆弱性が存在することがわかった。脆弱性を悪用されると、リモートよりコードを実行されたり、サービス拒否に陥るおそれがある。
「同6.0.1.67」および以前のバージョンにあわせて4件の脆弱性が判明したもの。「CVSSv3」のベーススコアが「9」以上とされる脆弱性が2件含まれる。
なかでも「Treck HTTP Server」のコンポーネントに含まれるバッファオーバーフローの脆弱性「CVE-2020-25066」は、細工したパケットによりリモートより任意のコードを実行されたり、DoS攻撃を受けるおそれがある。共通脆弱性評価システム「CVSSv3」のベーススコアは、最高値10のところ「9.8」と評価されている。
一方、「CVE-2020-27337」はIPv6コンポーネントにおいて域外のメモリへ書き込みが可能となる脆弱性。サービス拒否を引き起こすおそれがあり、「CVSSv3」のベーススコアは「9.1」とレーティングされている。
あわせて域外のメモリを読み取りが可能となる「CVE-2020-27338」「CVE-2020-27336」も明らかとなった。サービス拒否や情報漏洩が生じるおそれがある。
報告を受けたTreckでは脆弱性を修正した「同6.0.1.68」をリリースした。セキュリティ機関ではアップデートを呼びかけるとともに、アップデートできない場合は、ファイアウォールによって細工されたパケットを遮断するよう緩和策の実施を呼びかけている。
(Security NEXT - 2020/12/23 )
ツイート
PR
関連記事
JSライブラリ「React」に深刻なRCE脆弱性 - 早急に対応を
ウェブアプリフレームワーク「Django」に複数脆弱性 - アップデートが公開
「Next.js」にセキュリティアップデート - 「React」脆弱性が影響
米セキュリティ機関、「ScadaBR」既知脆弱性の悪用に警告
「Array AG」にCVE未採番の脆弱性 - 8月に国内で悪用被害
「Android Framework」のゼロデイ脆弱性に注意喚起 - 米当局
「Unbound」のDNSキャッシュ汚染脆弱性 - 追加対策版が公開
「Android」に月例パッチ、脆弱性107件に対応 - 2件ですでに悪用も
「Chrome 143」を公開 - 重要度「高」4件含む脆弱性13件に対応
マルウェア対策製品「Avast Antivirus」に権限昇格の脆弱性
