Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Ciscoのコラボレーションツールに深刻な脆弱性

デスクトップやモバイルにおいて、音声やメッセージによるコミュニケーション機能を提供するCisco Systemsの「Cisco Jabber」に複数の脆弱性が含まれていることが明らかとなった。「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。

同アプリにおいて5件の脆弱性が明らかとなったもの。「Windows」「macOS」にくわえてモバイルも影響を受ける。組み合わせることなく悪用が可能で、コードの実行や権限の昇格、情報漏洩などが生じるおそれがある。脆弱性の悪用や公開などは確認されていないという。

なかでも「CVE-2020-26085」は、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアが「9.9」、重要度が「クリティカル(Critical)」とされている。メッセージの検証処理に問題があり、WindowsやmacOSでは、細工したメッセージによって任意のコードを実行されるおそれがあるほか、モバイル端末においても、情報を窃取されるおそれがある。

また同脆弱性以外にもコマンドインジェクションの脆弱性「CVE-2020-27133」ではCVSS値が「8.8」、スクリプトを挿入されるおそれがある「CVE-2020-27134」が「8.0」と評価されており、いずれも重要度が「高(High)」とレーティングされている。

脆弱性の回避策はなく、同社は脆弱性へ対処したアップデートを各プラットフォーム向けにリリース、利用者へ対応を呼びかけている。今回明らかとなった脆弱性は以下のとおり。

CVE-2020-26085
CVE-2020-27127
CVE-2020-27132
CVE-2020-27133
CVE-2020-27134

(Security NEXT - 2020/12/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開
NETSCOUT「nGeniusONE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Python向けHTTPライブラリに脆弱性 - リクエストスマグリング攻撃のおそれ
ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
「Erlang/OTP」脆弱性、一部Cisco製品で影響が判明
「ActiveMQ NMS OpenWire Client」にRCE脆弱性 - 修正版が公開
「GitHub Enterprise Server」に複数脆弱性 - アップデートで修正
NVIDIA製GPUドライバに複数の脆弱性 - 権限昇格やDoSのおそれ
トレンドの法人向け複数製品に脆弱性 - アップデートで修正
「Erlang/OTP」に深刻なRCE脆弱性 - 概念実証コードも公開済み