「BIG-IP」脆弱性問題でF5が侵害の調査方法を公開 - 米政府も注意喚起
F5 Networksのネットワーク製品「BIG-IP」シリーズに深刻な脆弱性「CVE-2020-5902」が見つかった問題で、同社は実際に侵害が生じたケースをもとに検出方法をアナウンスした。脆弱性が未修正である場合、すでに侵害されている可能性も高いとしており、同社や米政府は、同製品の利用者に対して対策を講じるよう強く求めている。
同製品の「トラフィックマネジメントユーザーインタフェース(TMUI)」において、認証なしにリモートよりコードの実行が可能となる脆弱性「CVE-2020-5902」が判明したもの。同インタフェースへアクセスできる場合、任意のシステムコマンドやJavaのコードを実行されるおそれがある。
共通脆弱性評価システム「CVSSv3」のベーススコアは、最大値となる「10.0」とレーティングされており、脆弱性を修正するアップデートは6月30日にリリース済みだ。
脆弱性の実証コードが米時間7月4日に公開され、翌5日にはセキュリティ研究者が、コマンドの実行やデータの取得が可能となるエクスプロイトを公開。脆弱性を探索するスキャン行為や悪用を試みるアクセスが、国内においても直後より複数組織で観測されている。
こうした問題を受け、米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、脆弱な状態のまま利用している機器を狙った攻撃は引き続き継続すると指摘。未修正の場合は、未パッチのシステムをアップデートすることに加え、すでに侵害されている可能性も踏まえて対策を講じるよう求めた。
(Security NEXT - 2020/07/27 )
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