露APTグループがメールサーバに脆弱性攻撃 - 米政府が注意喚起
メール配信に利用される一部サーバソフトの既知脆弱性が、ロシアのAPTグループ「Sandworm」によって悪用されているとして、米国家安全保障局(NSA)が注意喚起を行った。
問題の脆弱性は、MTA(メール転送エージェント)である「Exim」において2019年6月5日に修正プログラムが公表された「CVE-2019-10149」。容易にリモートよりコマンドを実行されるおそれがある深刻な脆弱性で、公表より数日後には攻撃が確認されている。
米NSAは、同脆弱性をロシア軍参謀本部情報総局であるGRUの主要技術チーム「GTsST」に属し、「Sandworm」「BlackEnergy」「Voodoo Bear」などとして知られるAPT攻撃グループが、少なくとも2019年8月より、同脆弱性を悪用していると主張した。
具体的には、SMTPにおける「MAIL FROM」フィールドに悪意あるコマンドを挿入し、サーバに対して攻撃を展開していたという。
脆弱性の悪用が成功すると、外部からダウンロードされたスクリプトを実行され、特権ユーザーを追加されるほか、セキュリティ対策を無効化されたり、外部からの接続が可能となるよう設定が変更される。さらに追加のスクリプトが実行されるおそれもあるという。
米NSAは、攻撃に用いられたIPアドレスやドメインなどを公開するとともに、「Exim」の利用者に対し、修正版へのアップデートや適切なアクセス制御、侵入検知、改ざんの有無を確認するなど、対策を求めている。
(Security NEXT - 2020/05/29 )
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