IoCによる標的型攻撃対策に限界 - Kasperskyが事例挙げて指摘
標的型攻撃に対し、共有されたハッシュ値など「IoC(Indicators of Compromise)」を利用して対策を講じることも少なくないが、Kasperskyはサイバー攻撃グループ「Cloud Atlas」の事例を挙げ、「IoC」による対策が陳腐化していると指摘した。
同社が挙げた「Cloud Atlas」は、少なくとも2014年ごろより活動を展開するサイバー攻撃グループ。別名「Inception」としても知られている。
ポルトガルやルーマニア、トルコ、ウクライナ、ロシア、トルクメニスタン、アフガニスタン、キルギスタンなどで政府機関、グローバル事業者や航空宇宙産業、宗教団体を標的とする攻撃が確認されている。
従来の攻撃では、メールの添付ファイルを悪用。細工した「Wordファイル」を用いてOfficeの数式エディタに関する脆弱性「CVE-2017-11882」「CVE-2018-0802」を突き、マルウェア「PowerShower」へ感染させる手法を用いていることが明らかとなっている。
「PowerShower」では、さらに悪意のある数種類のモジュールをダウンロードし、システム関連情報やパスワード、使用されたファイルを窃取。外部のコマンド&コントロールサーバへの送信していた。
(Security NEXT - 2019/09/04 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
先週注目された記事(2025年8月31日〜2025年9月6日)
先週注目された記事(2025年8月24日〜2025年8月30日)
中国支援の攻撃グループ、世界規模で通信など重要インフラを攻撃
露攻撃グループ、「Cisco IOS」旧脆弱性を悪用 - 制御システムにも関心
中国複数グループが「ToolShell」攻撃を展開 - 攻撃拡大に懸念
SonicWall「SMA 100」にバックドア、ゼロデイ攻撃か - 侵害調査の実施を
【特別企画】サイバー攻撃の標的はOS以下のレイヤーへ - 求められる「信頼たる端末」
先週注目された記事(2025年5月18日〜2025年5月24日)
トルコ関与疑われる攻撃グループ、チャット製品にゼロデイ攻撃
米当局、Ivanti製品の脆弱性に注意喚起 - 侵害痕跡なくとも初期化検討を