Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Windowsタスクスケジューラにゼロデイ脆弱性 - 悪用に警戒を

「Windows」のタスクスケジューラにあらたな脆弱性が判明した。これまでもたびたび深刻なゼロデイ脆弱性を公開している人物が、実証(PoC)コードを調整なく公開したもので、修正プログラムは用意されていない。

タスクスケジューラが利用するライブラリ「schedsvc.dll」で利用する関数「SetJobFileSecurityByName」の処理に権限昇格の脆弱性が明らかとなったもの。ローカル環境の権限を持つユーザーによってシステムの実行権限を取得されるおそれがある。

公開された実証コードでは、「Windows XP」向けのコードを「Windows 10」で利用することにより権限の昇格を実現しており、32ビット版および64ビット版の「Windows 10」や「Windows Server 2019」「Windows Server 2016」で脆弱性を悪用できることが確認されている。

問題の脆弱性は、「SandboxEscaper」を名乗る人物が5月21日に公開した。これまでも「アドバンストローカルプロシージャコール(ALPC)」の処理に起因する脆弱性「CVE-2018-8440」「CVE-2018-8584」をはじめ、複数の脆弱性を、関係者と調整することなしに公開しており、脆弱性がゼロデイ攻撃に悪用されている。

(Security NEXT - 2019/05/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
「PAN-OS」脆弱性の詳細や悪用コードが公開済み - 攻撃拡大のおそれ
「PAN-OS」に対するゼロデイ攻撃、国内被害は未確認
「PAN-OS」を狙う「Operation MidnightEclipse」 - 3月下旬より展開
Palo Alto Networksの「PAN-OS」にゼロデイ脆弱性 - パッチを準備中
Ivanti、「外部整合性チェックツール」の機能強化版を公開
MS、「Microsoft Edge 103.0.1264.49」を公開 - ゼロデイ脆弱性に対処