Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Cisco ASA」狙うゼロデイ攻撃、5月に複数政府機関で確認

Cisco Systemsのファイアウォール製品に深刻な脆弱性「CVE-2025-20333」および「CVE-2025-20362」が見つかった問題で、2025年5月ごろにはゼロデイ攻撃が確認されていたことがわかった。2024年に攻撃を展開したグループが関与したと見られており、セーフブート未対応機種を標的にしていた。

同社によると2025年5月にインシデント対応サービスで複数の政府機関から協力要請を受け、「Cisco Secure Firewall ASA(Adaptive Security Appliance)」の一部モデルに関するインシデント調査を実施してきたという。

攻撃対象となったモデルは「5500-Xシリーズ」の一部モデル。「Cisco ASAソフトウェア9.14」や「同9.12」が稼働しており、「VPN」のウェブサービスが有効化されていた。

機器内部にブートキット「RayInitiator」やユーザー空間にアクセスするための「LINE VIPER」などのマルウェアが設置され、外部からのコマンドを実行したり、機器からデータを窃取することが可能な状態だった。

またゼロデイ脆弱性を悪用することで、ログ記録を無効化したり、コマンドの傍受、デバイスをクラッシュさせることによる診断分析の妨害など、複雑で高度な手法が用いられている。

(Security NEXT - 2025/09/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「React Native CLI」に脆弱性 - 外部よりコマンド実行のおそれ
コンタクトセンター向け製品「Cisco Unified CCX」に深刻な脆弱性
「Chrome」のアップデートが公開 - 脆弱性5件に対応
「SonicWall SMA 100」シリーズに脆弱性 - アップデートが公開
「Progress Flowmon」に脆弱性 - 10月の複数アップデートで修正
WP向けプラグイン「Contact Form CFDB7」に深刻な脆弱性
Apple、「iOS 26.1」「iPadOS 26.1」を公開 - 56件の脆弱性を解消
「CentreStack」「CWP」脆弱性の悪用に注意喚起 - 米当局
入退室管理製品「UniFi Access」の管理APIに認証不備の脆弱性
「Elastic Cloud Enterprise」に脆弱性 - API経由で不正操作のおそれ