「Adobe Acrobat/Reader」既知脆弱性の実証コードが公開
「Adobe Acrobat」「Adobe Reader」において、7月に修正された脆弱性「CVE-2018-12794」の詳細が明らかにされた。あわせて実証コードも公開されている。
7月に公開された「Adobe Acrobat」「Adobe Reader」のアップデートでは、3段階中もっとも高い「クリティカル(Critical)」とレーティングされた脆弱性51件を含め、あわせて104件の脆弱性を修正したが、そのなかに含まれる「CVE-2018-12794」の詳細が公表された。
「CVE-2018-12794」は、型の取り違いに起因する脆弱性。悪用されると任意のコードを実行されるおそれがある。Zero Day Initiative(ZDI)のSebastian Apelt siberas氏がAdobe Systemsへ報告したもので、9月18日にZDIの研究チームが詳細を公表した。
脆弱性の悪用には、「XMLデータパッケージ(XDP)」を用いるが、非常にシンプルであると指摘。あわせて実証コード(PoC)をGitHub上で公開している。
Adobe Systemsは、7月にアップデートを公開した際、30日以内を目安に更新するよう推奨しており、今回のPoCが公開された時点ですでに70日以上が経過。9月には別の脆弱性に対処したあらたなアップデートをリリースしている。
ZDIは、今回脆弱性の詳細を明らかにした「Adobe Acrobat」「Adobe Reader」に限らず、PDF関連の脆弱性が多数見つかっていると指摘。最新のセキュリティパッチを適用するよう注意を呼びかけている。
また脆弱性の詳細が公表されたことを受け、JPCERTコーディネーションセンターでは、実証コードによって異常終了を引き起こすことが可能であることを確認したと報告。利用者へ早急にアップデートを実施するよう注意喚起を行っている。
(Security NEXT - 2018/09/26 )
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