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Cisco ASAのSNMP処理にゼロデイ脆弱性「EXTRABACON」

また同脆弱性の検証を行ったラックでは、同製品が脆弱性によりクラッシュしたり、リモートログイン認証の無効化を行えることを実際に確認したという。

同社ではSNMPが「UDPプロトコル」を用いており、送信元のIPアドレスを容易に偽装できる点を挙げ、IPアドレスによる制限だけでなく、SNMPパケットそのものが、脆弱性が存在する製品へ到達しないよう対策を講じる必要性について言及している。

今回の脆弱性は、「Shadow Brokers」を名乗る攻撃グループにより公表されたもので、同グループがNSAと関連が深いとの指摘があるサイバー攻撃グループ「Equation Group」をクラッキングし、取得したと主張。同グループでは、「CVE-2016-6366」を別名「EXTRABACON」と名付けられていた。

さらに「ASAソフトウェア」には、別名「EPICBANANA」と呼ばれる「CVE-2016-6367」も判明している。攻撃には認証が必要でローカルより攻撃の必要があるほか、影響を受けるのは2012年にリリースされた「同8.4(3)」より前のバージョンとしている。

「Equation Group」に関しては、また難度が非常に高く、開発予算が非常に高いと見られるツールを利用し、世界30カ国の組織を攻撃を攻撃したとの報告があるほか、以前から「Stuxnet」や「Flame」の関連グループとも関係し、これらグループよりも早い段階でゼロデイ脆弱性を利用していたことがこれまでもカスペルスキーによって指摘されている。

(Security NEXT - 2016/08/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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