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NTT東西、IP電話の国際電話の発信規制を強化 - 一部補償も

一部IP電話の利用者において、なりすましの不正発信に起因する高額請求被害が発生している問題で、NTT東西は国際電話の発信規制対策を強化する。また一部補償を行うことも明らかにした。

利用者が設置したSIPサーバなどが不正アクセスを受け、なりすましによる海外への外線発信による被害が発生しているもの。一部メーカーの機器に被害が集中しているとの指摘もあり、メーカーも実際に被害が生じていることを公表している。

NTT東西は、いずれも同社の機器や設備などの故障や不具合に起因した不正発信ではなく、従来同様料金を請求する方針だが、被害の未然防止を目指し、ひかり電話の利用者へ注意喚起を実施、国際電話の発信規制を検討するよう呼びかける。また7月下旬をめどに発信規制の手続きについて迅速化を図り、申込翌営業日だった工事日を申込日当日に完了できるよう体制を整える。

さらにNTT東西では、前月の数倍にあたる通話料が発生した顧客に対しては個別で連絡を取り、発信規制を勧めるといった対応を取っているが、今後は連絡が取れない顧客に対しても緊急対応として発信の一時規制を実施できるよう約款の見直しを行う。

また発信規制を申し込んだものの、工事までに時間を要して料金が生じたケースがNTT東西あわせて約120件あり、これらに関しては個別対応を実施。発信規制の申し出から工事完了までに不正発信された国際通話の通話料金について補償するという。

(Security NEXT - 2015/07/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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