Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

MS、月例パッチ4件を公開 - Wordのゼロデイ脆弱性を修正

日本マイクロソフトは、深刻度「緊急」2件を含む月例セキュリティ更新プログラム4件を公開した。あわせて11件の脆弱性に対処している。

20140409_ms_001.jpg
4月に公開した月例セキュリティ更新プログラム

4段階中もっとも深刻とされる「緊急」のプログラムは2件で、いずれも適用優先度についてももっとも高い「1」にレーティングされている。

「MS14-017」は、「Word 2010」を対象としたゼロデイ攻撃が確認されている脆弱性「CVE-2014-1761」をはじめ、あわせて3件の脆弱性を修正するOffice向けのセキュリティ更新プログラム。

脆弱性「CVE-2014-1761」は、細工したリッチテキストファイル(RFTファイル)を開くとメモリが破壊され、リモートよりコード実行が可能となる。Outlook 2007以降ではWordをメール表示に利用しており、プレビュー表示を行っただけで攻撃を受けるおそれがある。

同社では、回避策として「Fix it」を公開しているが、同対策を有効にした状態で「MS14-017」を適用することが可能。ただし、RFTファイルを読み込めるようにするには、回避策を手動で無効化する必要があるので注意する必要がある。

もう1件の「緊急」とされるプログラム「MS14-018」は、「Internet Explorer」の脆弱性を修正するプログラム。累積的な脆弱性に対応したもので、あわせて6件の脆弱性を解消しており、「IE 10」以外のすべてのバージョンが影響を受ける。

のこる2件のプログラムは、いずれも深刻度が1段階低い「重要」。「MS14-020」では、「Microsoft Publisher」における脆弱性1件を修正した。

また「MS14-019」では、Windowsのファイル操作コンポーネントにおける1件の脆弱性に対処した。脆弱性はすでに公開されているものの、悪用は確認されていないという。

(Security NEXT - 2014/04/09 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「OpenVPN」に「OVPNX脆弱性」 - 3月の更新で修正済み
Cisco、セキュリティアドバイザリ9件を公開 - 「Blast-RADIUS」の影響も
「Cisco SSM」に深刻な脆弱性 - 攻撃者によりパスワード変更可能
「Magento」「VMware vCenter」など脆弱性3件の悪用を確認 - 米当局が注意喚起
「Apache HTTPD」が今月3度目のセキュリティアップデート
SonicWallのVPN関連で複数の脆弱性 - アップデートが公開
「Apache HugeGraph」の深刻な脆弱性を狙うアクセスが増加
「Java SE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Ivantiがアドバイザリを公開 - エンドポイント管理製品などに脆弱性
「Apache Airflow」に脆弱性 - アップデートが公開