Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

NICT、脆弱な公開鍵証明書を利用するSSLサーバを特定できるシステム

情報通信研究機構(NICT)は、「SSL(Secure Socket Layer)」のRSA公開鍵証明書における脆弱性を検証するシステム「XPIA」を開発した。同システムで調査を実施したところ、脆弱な公開鍵を利用したSSLサーバ約2600台が、現在も稼働中であることがわかったという。

今回開発した「XPIA」は、SSLサーバに複数の公開鍵により秘密鍵を特定できる脆弱性が含まれていないか検証できるシステム。インターネット上で公開されている脆弱なSSLサーバを特定することができる。

2012年に脅威が判明した際、2万台以上のサーバで脆弱な公開鍵証明書が利用されていたが、今回、同機構が同システムにより検証を実施したところ、現在も世界で2600台以上のSSLサーバが脆弱な状態で稼働していることがわかったという。

ただし、調査した範囲では、インターネットバンキングやオンラインショッピングにおいて脆弱性が存在するサイトはなかったという。

同機構では、今回の成果により、脅威を把握できただけでなく、SSLを実利用していく上での課題が把握できたとしている。今後は、電子政府などで暗号技術を安全に利用するための指針として活用していく予定。

(Security NEXT - 2013/10/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
「Erlang/OTP」脆弱性、一部Cisco製品で影響が判明
スポーツグッズ通販サイトで個人情報流出か - 不正プログラムや改ざんを確認
「ActiveMQ NMS OpenWire Client」にRCE脆弱性 - 修正版が公開
「GitHub Enterprise Server」に複数脆弱性 - アップデートで修正
NVIDIA製GPUドライバに複数の脆弱性 - 権限昇格やDoSのおそれ
トレンドの法人向け複数製品に脆弱性 - アップデートで修正
国内インシデント、前四半期比9.4%増 - サイト改ざんが1.8倍
「Erlang/OTP」に深刻なRCE脆弱性 - 概念実証コードも公開済み
「GitLab」に5件の脆弱性 - 最新パッチで修正