Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

インシデント件数が増加、ウェブ改ざん目立つ - JPCERTが報告

JPCERTコーディネーションセンターは、2013年第1四半期におけるインシデントの報告状況について取りまとめた。

同センターによれば、同四半期のインシデント件数は、5692件で前四半期の5293件を大きく上回った。2012年第2四半期の3832件と比較すると高い水準で推移している。

各月の動向を見ると、最多だったのは1949件が報告された1月。もっとも少なかった2月の1836件より100件以上も多かった。サイト管理者などに問題解決のため調査と対応を依頼した件数は2230件で、前四半期の1497件から大幅に増加。2012年第2四半期の756件からは、3倍近くまで増加している。

インシデント件数をカテゴリ別に見ると、システムの弱点を探索したと見られる「スキャン」が、全体の41.8%にあたる2379件で最多。ただし前四半期の2794件を下回っている。

一方、次に多い「ウェブサイト改ざん」は、1184件で前四半期の737件から大きく増加した。2012年第2四半期の139件と比較すると大幅に上昇していることがわかる。

マルウェアへ感染させる不正サイトへ誘導する「iframeタグ」が挿入されるケースが多数報告されたほか、3月以降、不正なApacheモジュールがインストールされるケースも発生した。

また「フィッシングサイト」も、前四半期の360件から474件へと拡大。「DoS/DDoS」は6件から36件へと件数は少ないものの6倍に跳ね上がった。「マルウェアサイト」は181件で前回調査の213件から減少している。

(Security NEXT - 2013/04/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

2023年の不正アクセス認知件数、前年比2.9倍に急増
インシデント件数が約1割増 - 「スキャン」報告が倍増
3Qの脆弱性届け出、ウェブサイト関連が増加
3Qのインシデント、前期四半期比25%減 - 「サイト改ざん」が大幅減少
クラウド利用に約6割が不安、アクセス権限の誤設定を2割弱が経験
Pマーク事業者の個人情報関連事故報告、前年度の約2.3倍に
2Qの脆弱性届け出、ソフトとウェブともに減少
2Qのインシデント件数、前四半期比6%減 - 「スキャン」半減
地方金融機関の7割、セキュリティリスクを評価できる人材が不足
1Qの脆弱性届け出 - ソフトとウェブサイトのいずれも増加