検出数ランキング上位をアドウェアが独占、国内でランサムウェア感染報告も - トレンド調査
トレンドマイクロは、同社が6月に検出したマルウェアや、感染被害の報告状況について取りまとめた。国内では、ウェブの閲覧状況を外部に送信するアドウェアが多数検知されたほか、ランサムウェアの感染報告も寄せられているという。
国内で検出された不正プログラムで最多だったのは、前月2位で今回1万4473台から発見された「ADW_INSTALLCORE」。2位に「ADW_OPTMEDIA(1万4124台)」、3位に「ADW_GAMEPLAYLABS(5162台)」が続く。
これらプログラムは、いずれもアドウェアで、ユーザーのウェブ閲覧を監視して情報を外部に送信する。「ADW_GAMEPLAYLABS」に関しては前回7万4849台と多数検出されたが、今回規模は縮小している。
ワールドワイドの検出数ランキング1位は前月と変わらず「WORM_DOWNAD.AD」だったが、検出数は10万1587台から7万8730台へ減少した。また、Javaなどの脆弱性を悪用してウェブ経由で感染するトロイの木馬「TROJ_SIREFEF」の亜種が8位と10位に入っており、国内の感染報告数ランキングでは最多となっている。
国内の感染被害報告数は1178件で、増加傾向が続いている。同社によれば、感染被害報告数がもっとも多い「TROJ_SIREFEF(170件)」、2位に続く「TROJ_ALUREON(26件)」、4番目に多い「TROJ_KRYPTIK(19件)」は同時に感染しているケースが多いという。
なかでもトロイの木馬である「TROJ_ALUREON」は、ルートキットの機能を備えており、このマルウェアを発見した場合は、複数のマルウェアの感染を疑う必要があると指摘している。
また6月は、海外で拡散していたランサムウェアの感染報告が国内でも確認された。感染すると特定のファイルに特殊な拡張子を追加してさらに暗号化。復旧と引き替えに金銭を要求する。海外では被害が広がっているため、今後も注意が必要だという。
同社がまとめた国内の不正プログラム検出状況は以下のとおり。
1位:ADW_INSTALLCORE
2位:ADW_OPTMEDIA
3位:ADW_GAMEPLAYLABS
4位:HKTL_RESREM
5位:WORM_DOWNAD.AD
6位:TROJ_DLOADE.CZE
7位:CRCK_KEYGEN
8位:ADW_OPENCANDY
9位:TROJ_SIREFEF.DD
10位:Mal_Xed-3
(Security NEXT - 2012/07/10 )
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