オンラインバンキングのアカウント情報盗む「Bancos」が急増 - IPAレポート
情報処理推進機構(IPA)は、6月に同機構が受け付けたウイルスや不正アクセスの届出状況を取りまとめた。オンラインバンキングのアカウント情報を盗む「Bancos」が急増している。
レポートによれば、6月のウイルス検出数は2万1990件で、前月比約2倍と急増した5月の2万236件からさらに8.4%上昇した。「Mydoom」が1万1395件で最多となり、全体の51.8%と半数以上を占める。さらに「Netsky(7800件)」「Mytob(1541件)」が続いた。また「Autorun」が、前月の82件から243件と3倍近く検出されている。
同一届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は958件で、前月の970件から1.2%とわずかに下回った。上位3種の順位は検出数と同順。
IPAに届出があったが、ウイルスの定義にあてはまらなかった「不正プログラム」の検出数は2万5339件で、5月の8万999件から3分の1以下の規模まで縮小した。
しかし検出数1位の「Bancos」は229件から5417件へ、2位の偽セキュリティ対策ソフト「Fakeav」は1140件から3897件へと目立って増加しており、楽観できない状況だ。
不正アクセスの届出件数は2件と、前月の10件から減少。すべてで被害が発生しており、オンラインゲームでの「なりすまし」と、不正プログラムを埋め込まれてスパム送信の踏み台にされたケースがそれぞれ1件だった。また不正アクセスに関する相談件数は38件で、そのうち12件で被害が発生している。
同機構に寄せられた相談件数は全体で1097件。5月の934件を上回り、2カ月連続で増加した。「ワンクリック請求」に関する相談は、前月比76件増となる319件。このほか、「偽セキュリティソフト」に関して10件、「Winny」関連が3件、標的型攻撃メールについて1件の相談が寄せられている。
(Security NEXT - 2012/07/04 )
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