「幹部の理解が得られない」 - IPA、自治体が抱える脆弱性対策の課題を解決するためのガイドを公開
情報処理推進機構(IPA)は、地方公共団体の脆弱性対策促進を目的とした「地方公共団体のための脆弱性対応ガイド」を公開した。
同ガイドは、2011年10月から開催してきた「情報システム等の脆弱性情報の取扱いに関する研究会」の活動成果として取りまとめたもの。
多くの地方公共団体がインターネット経由で行政サービスを提供する一方、システムの脆弱性対策が十分行われていない状態で、同機構では、アンケートによる地方公共団体における脆弱性対策の実態と対策を資料としてまとめた。
ガイドの作成に先立ち、同機構では地方公共団体を対象にアンケートを実施し、脆弱性対策に関する課題を抽出。以下のような課題が判明したという。
・突然発覚する脆弱性への対応について、幹部の理解が得られない
・情報システムを管理する担当部門が脆弱性対策の必要性を理解していない
・人事異動により、経験を積んだIT担当部門の職員の知見が活かせなくなる
・脆弱性が見つかった場合の対策の実施や公表に係る方針が定まらない
同機構では、これら課題を踏まえた上で、脆弱性が原因で発生する個人情報流出や不正アクセスなどの事故事例、脆弱性が見つかった際の対処、地方公共団体特有の問題点などをまとめ、自治体幹部やIT担当者が必要な知識や、事前に検討が必要な内容を盛り込んだ。
同ガイドは、調査報告書とあわせて同機構のウェブサイトよりダウンロードできる。
(Security NEXT - 2012/03/27 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
「React」が脆弱性3件を追加修正 - 重大脆弱性の余波に引き続き警戒を
「MS Edge」にアップデート - 「Chromium」のゼロデイ脆弱性に対処
職員用グループウェアがランサム被害、生徒情報流出か - 向上学園
「AEM」に100件超の脆弱性 - 「クリティカル」も複数
オンライン会議ソフト「Zoom Rooms」に脆弱性 - 最新版で修正済み
地理情報サーバ「GeoServer」の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局
「pgAdmin4」リストア処理にRCE脆弱性 - 2カ月連続で判明
地理空間データを活用する「GeoServer」の脆弱性攻撃に注意
Gitサーバ「Gogs」にゼロデイ脆弱性 - 広範囲の公開サーバに侵害痕跡
「React」脆弱性を狙う攻撃が急増、国内SOCで多数観測 - ラック
