MS、7月の定例パッチは6件 - ゼロデイ攻撃や悪用コード登場の可能性が高い脆弱性へ対応
マイクロソフトは、7月の月例セキュリティ更新プログラム6件を公開した。ゼロデイ攻撃が発生している「Microsoft Video ActiveX コントロール」の問題などへ対応した。
今回、深刻度が「緊急」とされるプログラムは3件。いずれも脆弱性を攻撃された場合、リモートでコードが実行されるおそれがある。
「MS09-032」は、すでにアドバイザリが公表され、問題を回避するプログラムが提供されていた「Microsoft Video ActiveXコントロール」の脆弱性を解消するプログラム。「ActiveX」の「Kill Bit」における累積的な問題へ対応した。
同脆弱性は「Internet Explorer」不正なコードを埋め込まれたページを閲覧し、ActiveXコントロールが開始された場合、リモートでコードが実行される可能性があり、すでに攻撃が確認されている。
また「Microsoft DirectShow」の脆弱性を解消するプログラム「MS09-028」では、不正に細工された「QuickTimeメディアファイル」を開く際に受ける問題を解消。こちらの脆弱性についても5月にアドバイザリが公表され、すでに攻撃が確認されている。一方「MS09-029」では、「Embedded OpenTypeフォントエンジン」の脆弱性を改善した。
残り3件は深刻度が「重要」と設定されているプログラム。「Virtual PC」および「Virtual Server」や「Microsoft ISA Server 2006」では特権の昇格が発生する脆弱性が含まれており、それぞれ「MS09-033」「MS09-031」にて対応した。また「MS09-030」で外部からコードが実行されるおそれがある「Microsoft Office Publisher」の脆弱性を解消する。
今回公開されたプログラム6件により、あわせて9件の脆弱性を解消しているが、これら脆弱性が悪用される可能性を示した指標では、「MS09-033」で対応した「CVE-2009-1542」以外ではいずれも安定した悪用コードが登場する可能性がある。なかでも、「MS09-028」「MS09-032」に含まれる脆弱性ではすでに悪用が確認されている。
2009年7月のセキュリティ情報
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms09-jul.mspx
マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/
(Security NEXT - 2009/07/15 )
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