Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

海外特定サイトからの収集が前月の約3倍に - CCCまとめ

サイバークリーンセンター(CCC)は、2009年5月のボット検知状況を取りまとめた。これまで減少傾向が続いていたが、一転して大幅増加となった。なかでも海外特定サイトからの収集が約3倍と急増しており、今後の動向に注意が必要と指摘している。

同センターが、ハニーポットなどを利用して収集した5月のボット収集総数は39万3908件で、4月の25万3644件から大きな伸びを見せた。

2月から続いていた減少傾向から大幅増加に転じた原因の1つは、海外特定サイトからの収集増加。収集件数は4月の約3倍で、同サイトは5月下旬にあらたな未知検体を大量に配布するなど、活発な動きを見せている。

重複を除く同定検体数も1万7202件で前月より増加しており、ウイルス対策ソフトで検知できない未知検体数についても、847件で増加を見せている。

収集検体の種類数については、わずかな増加にとどまった。下旬には既知検体の種類数が一時的に急増しているが、これは内部増殖を行うファイル感染型ウイルス「WORM_BOBAX.BD」の増加が原因と見られる。このように、月末にファイル感染型ウイルスが大量増殖する傾向は3月より続いている。

検体種類別ランキングの1位は前月と変わらず「PE_VIRUT.AV」で、国内の多数のIPアドレスから収集された。また2位の「WORM_AUTORUN.CZU」、3位の「TROJ_IRCBRUTE.BW」、4位の「TROJ_ADCQ.A」は海外特定サイトが配布している検体で、週末にかけて収集数が急増する傾向が見られた。これらの上位4検体で、総収集数の約5割を占める結果となった。

(Security NEXT - 2009/07/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

1年で不正サイトへのアクセス7億件をブロック - 前年から4割増
マルウェアによるアカウント情報の窃取 - 2割強の企業で
Apple、約170万件の不正アプリ停止 - 20億ドル超の不正クレカ取引を阻止
用語理解に格差、経営層とセキュ担当者の対話に断絶も
HTTPS通信の脅威遮断、前年比3.1倍に - 約9割がマルウェア
2020年の攻撃通信パケット、前年比1.5倍 - NICTまとめ
2020年の緊急対応支援、3割強が「Emotet」 - ラック
ウェブサービスの画像認証で15%がログイン断念
2020年2Q、「Portmap」悪用のリフレクション攻撃が増加
狙われるZyxel製ネットワーク管理製品の脆弱性 - ボットネットも標的に