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変幻自在で駆除も難しいポリモーフィック型ウイルスが発生 - トレンドマイクロ調査

トレンドマイクロは、2月に同社サポートセンターが受け付けたウイルスの感染被害報告や、不正プログラムの検知状況を取りまとめた。

2月に同社へ寄せられた不正プログラムの感染被害は5713件で、1月の4972件から増加した。被害報告数ランキングのトップは、USBメモリなど外部メディア経由で感染を広げる「MAL_OTORUN」が依然として占めており、今回で7カ月連続1位となった。報告件数も484件で、2位の170件に大きく差をつけている。

また2位に入っている「WORM_DOWNAD」でも、Windowsの脆弱性を悪用してコンピュータ内に侵入する以外に、USBメモリなどリムーバブルメディア経由の感染報告が増加しているという。同社では、マイクロソフトが配布しているオートラン機能に関する更新プログラムを適用するなどの対策を実行するよう求めている。

また2月初旬には、「PE_VIRUX」が確認された。ファイルに感染する際に自身のコードを追加する場所や暗号化の方式、回数をランダムに変更するポリモーフィック型のウイルスで、国内での被害報告はわずかだが、今後海外での感染拡大が影響を及ぼす可能性もあるとして、同社では注意を促している。

一方攻撃者注力度ランキングでは、6カ月連続で「TSPY_ONLINEG」がトップとなった。不正プログラムの種類を表す「ユニーク数」についても、1月の126件から291件に増加しており、引き続き注意が必要となっている。

不正プログラム感染被害報告数ランキング

1位:MAL_OTORUN
2位:WORM_DOWNAD
3位:TSPY_ONLINEG
4位:TROJ_VUNDO
5位:MAL_HIFRM
6位:BKDR_AGENT
7位:JS_IFRAME
8位:TROJ_GAMETHIEF
9位:TROJ_DLOADER
10位:WORM_AUTORUN

攻撃者注力度ランキング

1位:TSPY_ONLINEG
2位:TROJ_AGENT
3位:TROJ_DLOADER
4位:TROJ_PACKED
5位:TROJ_GAMETHI

(Security NEXT - 2009/03/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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