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「感染しない」バンキングトロジャン「Retefe」が進化 - 約1年ぶりに活発化

オンラインバンキング利用者を狙ったトロイの木馬「Retefe」の活動が8月後半にかけて再び活発化している。

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Retefeの活動地域(図:Palo Alto Networks)

米Palo Alto Networksによれば、日本および西ヨーロッパを対象としたマルウェアメールの増加を検知したもの。国内では、大手ECサイトを装い、「注文」や「領収書」などとしてトロイの木馬「Retefe」を送り付けているという。海外では家電量販店を名乗っていた。

「Retefe」は、日本、スイス、スウェーデンなどのオンラインバンキング利用者を狙ったトロイの木馬。2013年11月には存在が確認されている。

オンラインバンキングの利用者を狙うマルウェアの多くは、誤って開くと常駐し、マンインザブラウザ(MITB)攻撃を行うが、「Retefe」は感染するのではなく、PowerShellによりルート証明書をインストールし、パソコンの通信設定を改ざん。自らを削除して、その後は、通信経路となる攻撃者が用意したプロクシサーバでオンラインバンキングの情報を盗み出したり、不正DNSサーバで不正サイトへ誘導するといった攻撃をしかける。

(Security NEXT - 2015/08/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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