Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

一部Androidエミュレータがデバッグ経路をネット公開 - コインマイナー感染活動の標的に

「Windows」や「macOS」で動作するBlueStack Systems製のAndroidエミュレータ「BlueStacks App Player」において、デバッグ用ツールである「Android Debug Bridge(ADB)」がネットワーク上に公開され、バックドアとして悪用されるおそれがあることがわかった。

20181026_bs_001.jpg
脆弱性の概要(表:BlueStack Systems)

同ソフトウェアにおいて、認証不備の脆弱性「CVE-2018-0701」が判明したもの。脆弱性を報告した情報通信研究機構(NICT)によれば、同エミュレータを導入した環境では、「Windows」のファイアウォールを有効化していても、ソフトを起動するとTCP 5555番ポートが外部よりアクセス可能になるという。

グローバルIPアドレスが割り当てられた端末では、インターネット経由で同エミュレータに接続され、コマンドの実行、エミュレータ内からのデータ流出、悪意あるアプリの実行などが行われるおそれがある。

BlueStack Systemsは、同脆弱性の重要度について「高(High)」とレーティング。同製品のWindows版のアップデートをリリースするとともに、緩和策をアナウンスしている。

(Security NEXT - 2018/10/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「Array AG」狙う攻撃、関連する複数IPアドレスを公開 - IPA
Ruby向けSAML認証ライブラリに深刻な脆弱性 - 最新版へ更新を
「Array AG」にCVE未採番の脆弱性 - 8月に国内で悪用被害
米当局、「ArrayOS AG」脆弱性など2件を悪用リストに追加
Synology製NASに複数脆弱性 - 情報漏洩やDoSのおそれ
「Avast Antivirus」macOS版に脆弱性 - RCEやDoSのおそれ
「MS Edge」にアップデート - 脆弱性14件を解消
「Langflow」に未修正脆弱性、緩和策を - 報告者「修正が後回し」
深刻な「React」脆弱性、米当局が悪用に注意呼びかけ
解析ライブラリ「Apache Tika」に深刻なXXE脆弱性 - コア部分も更新を