「WannaCrypt」より巧妙? 「Petya」亜種、「Mimikatz」など「攻撃者御用達ツール」でも感染拡大
6月27日よりランサムウェア「Petya」の感染が欧州を中心に広がっている。「WannaCrypt」と同様に脆弱性「MS17-010」を利用するのはもちろん、Windowsのユーティリティなど、サイバー攻撃で頻繁に利用されるツールが感染活動に悪用されていた。
同マルウェアは、「Petya」のほか、「Petrwrap」「Nyetya」「GoldenEye」といった別名でも呼ばれるランサムウェア。60種類以上のファイルに対して暗号化を行う機能を備えている。
マスターブートレコードを上書きすることから「Petya」の亜種とされる一方、従来の「Petya」にない機能も多数備え、「Petya」とは異なるマルウェアと見るセキュリティベンダーもある。
「WannaCrypt」と同様に攻撃グループ「Shadow Broker」が4月に公開した「EternalBlue」を利用。「Windows」における「SMBv1」処理の脆弱性「MS17-010」を悪用し、ネットワーク経由で感染を拡大するおそれがある。
また「Mimikatz」を利用してアカウント情報を窃取し、Windowsに用意されているユーティリティ「PsExec」や「WMIC(Windows Management Instrumentation Command-line)」を使用してネットワーク内に感染を拡大する機能も備えていたという。
これらはサイバー攻撃で利用される代表的なツールとして知られており、ネットワーク内部へ侵入されるインシデントが発生した際の調査において、実行された痕跡がないかログの調査対象とすべきツールにも挙げられている。
(Security NEXT - 2017/06/28 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
サーバでランサム被害、影響など調査 - ホスピタルサービス
米グループ会社にランサム攻撃、従業員情報が流出 - メディアリンクス
香港グループ会社がランサム被害 - 富士高分子工業
米グループ会社にランサム攻撃、顧客情報流出の可能性 - DNP
サーバがランサム感染、受注工事データが流出の可能性 - 但南建設
グループサーバでランサム被害、業務停止など影響も - レゾナック
ランサム被害を確認、調査や復旧急ぐ - 福祉用具レンタル会社
ランサム被害で取引先情報が流出した可能性 - ニチノー緑化
複数機器でランサム被害、情報流出など調査中 - 日本ジッコウ
オーエム製作所のランサム被害 - 個人情報流出の可能性