Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Linuxにroot権限を取得される脆弱性「Stack Clash」

Linuxにおいてセキュリティ機能をバイパスし、権限の昇格によりroot権限を奪われるおそれがある脆弱性「Stack Clash」が判明した。

スタックオーバーフローを防止する「Stack Guard Page」が回避されるあらたな脆弱性が判明したもの。Qualysが報告した。Linuxカーネルにおいて「CVE-2017-1000364」、glibcでは、「CVE-2017-1000366」としてCVE番号が割り振られている。

「Stack Guard Page」は、スタックやヒープを適切に区別せず、任意のコードを実行される脆弱性「CVE-2010-2240」などへの対策として導入されたが、あらたな手法により同対策を回避し、コードインジェクションが可能であることが判明したという。脆弱性を悪用されるとroot権限を取得されるおそれがある。

Red Hatなどディストリビューションでは、脆弱性へ対応するパッチを用意。同社は脆弱性の重要度を「重要(Important)」とレーティングした。修正パッチでは、カーネルにおいて「Stack Guard」のサイズを拡大するほか、glibcにおいて軽減策を提供するという。

(Security NEXT - 2017/06/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Pixarの3D記述フレームワーク「OpenUSD」に深刻な脆弱性 - PoCも公開
「Sitecore」や「Linuxカーネル」の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局
「Android」の2025年9月パッチが公開 - ゼロデイ脆弱性2件を解消
「MS Edge」にアップデート - 「クリティカル」脆弱性を解消
コンテナセキュ基盤「NeuVector」に脆弱性 管理者パスワードの変更を
「ImageMagick」に脆弱性 - 不特定多数の画像処理で影響大
セイコーソリューションズ製IoT機器向けルータに深刻な脆弱性
「WhatsApp」とApple製品の脆弱性、連鎖させて攻撃か
「Argo CD」に深刻な脆弱性 - APIで認証情報漏洩のおそれ
米当局、TP-Link製ルータ2件の脆弱性悪用を確認 - 利用中止も勧告