Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

【Sandworm】「Windows OLE」にゼロデイ攻撃が1年以上 - 容易に悪用可能で拡大注意

日本マイクロソフトの月例セキュリティ更新プログラム「MS14-060」で修正された「Windows OLE」の脆弱性「CVE-2014-4114」。1年以上前からゼロデイ攻撃が行われている上、悪用も容易であるとして複数のセキュリティベンダーが注意を呼びかけている。

問題の脆弱性は、「Windows OLEパッケージマネージャ」に存在。「Windows Vista」以降や、「Windows Server 2008」「同2012」など広く影響を受ける。悪用されると外部からファイルを取得し、実行される可能性がある。

米iSIGHT Partnersが脆弱性が悪用されていることを発見し、米Microsoftへ報告。両社は調整を行い、MSでは、10月の月例パッチで対応。公開にあわせてiSIGHT Partnersが攻撃キャンペーンの詳細を明らかにした。

Sandworm
「Sandworm」の攻撃状況(図:iSIGHT Partners)

iSIGHTによれば、今回攻撃が確認された標的型攻撃は、ロシアの「Sandworm」と呼ばれるグループによるスパイ活動であると分析。現在わかっているだけで、北大西洋条約機構(NATO)」をはじめ、ウクライナや西ヨーロッパの政府機関、通信やエネルギーといった重要インフラなどが標的として狙われていた。

脆弱性を悪用するファイルは、2013年8月に確認、2013年末にはNATOに対する攻撃でも利用されたが、同脆弱性は、2009年ごろより利用されていた可能性もあるという。

(Security NEXT - 2014/10/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

入退室管理製品「UniFi Access」の管理APIに認証不備の脆弱性
「Elastic Cloud Enterprise」に脆弱性 - API経由で不正操作のおそれ
Google、「Chrome 142」でV8関連はじめ脆弱性20件を修正
ファイル転送ソフト「MOVEit Transfer」にDoS脆弱性 - 修正版公開
「VMware Tools」「Aria Operations」既知脆弱性、悪用事例の報告
米当局、「XWiki Platform」「Aria Operations」脆弱性を悪用リストに追加
組織の「ネット玄関口」狙う攻撃に注意 - 可視化や脆弱性対策の徹底を
米当局、「WSUS」脆弱性で対象サーバの特定や侵害監視を呼びかけ
「VMware Aria Operations」や「VMware Tools」に脆弱性 - 修正版を公開
「Kea DHCP」にサービス拒否の脆弱性 - アップデートが公開