MS、月例セキュリティパッチ6件を公開 - 「攻撃者に魅力的な脆弱性」を修正
日本マイクロソフトは、月例セキュリティ更新プログラムとして深刻度「緊急」のプログラム1件を含む6件を公開した。これらプログラムで「Windows」の脆弱性5件をはじめとする7件の脆弱性を修正した。
深刻度が「緊急」にレーティングされたプログラムは、リモートデスクトップの脆弱性を修正する「MS12-020」。同プログラムでは2件の脆弱性を修正している。
そのうち「CVE-2012-0002」は、Windowsの全バージョンに含まれる脆弱性で、悪用された場合、リモートでコードを実行される可能性がある。
リモートデスクトップサーバとセッションを確立する前に認証を行う「ネットワークレベル認証(NLA)」を使用せず、RDPを実行しているシステムが影響を受ける。「Windows XP」では、NLAが利用できないため特に注意が必要。
非公開で報告された脆弱性で、3月14日の時点で悪用は確認されていないが、同社では「攻撃者にとって魅力的な脆弱性」であり、30日以内に悪用コードが登場する可能性があるとして注意を呼びかけている。
今回公開されたうち、4件のプログラムは、深刻度「重要」のプログラム。「MS12-018」では、アプリケーション間でデータをやりとりする「PostMessage機能」の脆弱性を解消する。
ログオンしたユーザーが細工したアプリケーションを実行することで、同機能によりやり取りするログオン情報を不正に取得できる脆弱性で、特権の昇格が発生するおそれがある。
また「MS12-017」では、DNSサーバでサービス拒否が発生する不具合に対応。細工したアドインを読み込み特権の昇格が発生する可能性がある「Visual Studio」の問題を「MS12-021」で修正したほか、「Expression Design」に存在するライブラリロード問題を「MS12-022」で解決した。
のこる「MS12-019」は、深刻度「警告」のプログラム。「DirectWrite」における公開済みの脆弱性を解消した。細工した「Unicode文字」によるシーケンスが送信され、脆弱性が攻撃された場合、Instant Messangerクライアントでサービス拒否が発生するおそれがある。
(Security NEXT - 2012/03/14 )
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