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2025年3Qのネット銀不正送金被害 - 件数、金額ベースともに7割減

件数の内訳を見ると、個人が全体の86.9%にあたる146件。前四半期の573件から74.5%減となった。2014件だった第1四半期から約13分の1へと縮小している。

被害額は約2億7100万円となり、前四半期の約6億7700万円から減少。1件あたりの平均被害額は約186万円だった。前四半期の118万円からは大きく上昇。第1四半期の62万円と比較すると3倍となっている。

一方、法人における不正送金被害は22件。前四半期の20件から増加した。被害額は5700万円。約4億7600万円だった前四半期から大幅に縮小している。

1件あたりの平均被害額は259万円。2024年第3四半期以降、1件あたりの被害が1000万円を超えており、2025年第1四半期には3610万円まで拡大した。前四半期も2380万円と大きな被害が確認されたが、今回調査で約9分の1に減少している。

補償状況を見ると、同四半期に対応件数が決定した52件のうち、補償対象となったのは18件にとどまり、補償率は34.6%。前四半期の84.3%から49.7ポイントダウンした。

対応方針が決定していないケースも多いため、単純に比較できないが、8割から9割ほどが補償対象となった従来と大きく差が開いている。

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不正送金の平均被害額推移。法人で大きく改善しているが、個人では増加傾向が見られる(グラフ:全銀協の発表をもとに独自に作成)

(Security NEXT - 2025/12/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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