Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

公開データで脅迫、「無意味」と一蹴 - 情報・システム研究機構

情報・システム研究機構は、国立遺伝学研究所の生命情報・DDBJセンターが運営する国際塩基配列データベース「DDBJ」より窃取したデータを公開するなどとする脅迫を受けたことを明らかにした。公開済みのデータであり脅迫は無意味で、侵害された痕跡なども見つかっていないという。

「DDBJ」は、研究者から投稿された「DNA」や「RNA」の塩基配列データを収集、注釈付けし、無料で公開している塩基配列の公的リポジトリ。誰でも自由に学術情報を利用できるオープンサイエンスの基盤としており、1987年より30年以上にわたり米国の「GenBank」や欧州の「ENA(European Nucleotide Archive)」と国際塩基配列データベース連携(INSDC)も行っている。

同研究所によれば、10月8日深夜にX(旧Twitter)上で「CyberVolk」と名乗る犯行グループより「DDBJ」の情報を公開するとの脅迫を受けたという。具体的には、「DDBJ」の5%にあたるデータを公開し、1万ドルを支払わなければ残りの95%も公開するなどと記載されていた。

同センターは、窃取したなどと犯行グループが主張しているデータは、BioSampleと呼ばれるデータベースの情報で、誰でも無料でダウンロードできると指摘し、脅迫は無意味であると一蹴。システムへの不正侵入、改ざん、データ消失などについても内部調査を実施したが、侵害などは確認されていないとしている。

また今回の問題について、科学と社会をつなぐ公共事業に対する脅威であり、オープンサイエンスを掲げる学術機関に対する攻撃は、世界に対する攻撃であるとして強く非難した。

研究者へのサービスは通常通り行っているが、DDBJに新規登録されたデータは10月10日以降、米国と欧州に反映されていない。同月22日より、通常のデータ交換を再開するとしている。

(Security NEXT - 2024/10/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

本人確認書類の画像流出、対象アカウントは約160万件 - タイムズカー
メーリングリストで設定ミス、個人情報が公開状態 - 足立区
荷物問合サービスが侵害、個人情報流出の可能性 - 佐川急便
研究用原子炉利用者の身分証明書などが外部流出 - 原子力機構
国内の「NetScaler」狙う攻撃も - 最新IoCで侵害確認を
「Apache HTTPD」に複数脆弱性 - 「クリティカル」との評価も
WatchGuardの「Fireware OS」に15件の脆弱性
HPE製アクセスポイント「Instant On」に脆弱性 - 「クリティカル」5件など
「FortiMail」に深刻なゼロデイ脆弱性 - 悪用が報告、修正版は準備中
事務用NASがランサム被害、通常業務は再開 - 佐賀大