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付属病院でサポート詐欺被害、個人情報流出の可能性は低い - 杏林大

杏林大学は、同大医学部付属病院の職員がサポート詐欺の被害に遭った問題で、調査結果を取りまとめた。

5月上旬に職員が業務中に詐欺サイトをクリックし、サポート詐欺により外部から端末を侵害されたもの。端末内部に個人情報が保存されており、同大では個人情報が流出した可能性もあるとして6月12日に事態を公表し、外部協力のもと影響範囲など詳細を調べていた。

端末内部には、医学部付属病院の患者76人に関するID、生年月日、診断名、検査結果が保存されていた。さらに治験などの臨床研究に関する研究者など135人に関する個人情報のほか、学生120人の成績情報、教職員20人のメールアドレスなどが含まれる。

調査の結果、遠隔操作によるマルウェアの感染は確認されていない。職員が要求に応じることを中止した時点で外部アクセスは中断し、端末内部より学外へデータを持ち出された可能性は低く、学内ネットワークにおける重大な被害などもなかったと結論付けた。

同問題を受け、同大では対象となる患者や研究者、学生に対し、個別に経緯の説明と謝罪を行っている。

また今回の問題を受けてセキュリティ教育の充実を図り、職員間で注意点や対処方法など周知徹底し、再発防止を図るとしている。

(Security NEXT - 2024/10/17 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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