Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

マルウェア「Kinsing」、脆弱な「Apache Tomcat」サーバを攻撃の標的に

クラウドインフラを狙い、コインマイナーを実行することで知られるマルウェア「Kinsing」が、「Apache Tomcat」をあらたなターゲットとしていることがわかった。

「Kinsing」は、暗号資産(仮想通貨)のマイニングを行うコインマイナーの「h2miner」を実行したり、他コンテナやホストにマルウェアを拡散することでも知られるGo言語ベースのマルウェア。

これまでも、WordPress向けプラグインに判明した脆弱性「CVE-2020-25213」を悪用した攻撃や、設定ミスにより開放された「Docker」のAPIポートを狙い、悪意あるコンテナを起動するといった攻撃が確認されている。

さらには「Apache ActiveMQ」の脆弱性「CVE-2023-46604」を突く活動や、「GNU Cライブラリ(glibc)」に判明した「Looney Tunables」としても知られる権限昇格の脆弱性「CVE-2023-4911」などを悪用するなど、さまざまな環境を標的としている。

今回あらたな手法の攻撃を観測したというTenableによれば、深刻な脆弱性が放置された「Apache Tomcat」のサーバを標的に「Kinsing」を展開していた。

被害に遭ったサーバでは、「マニュアル」など一見無害な特定のディレクトリに潜伏することで検出を回避し、永続的な活動を試みようとしていたという。

(Security NEXT - 2024/05/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

ランサム被害でシステム障害、グループ各社に影響 - テイン
公開PDF資料に個人情報、県注意喚起きっかけに判明 - 菊池市
小学校で個人票を誤配布、マニュアルの認識不十分で - 大阪市
ファイル転送ソフト「MOVEit Transfer」にDoS脆弱性 - 修正版公開
ネット印刷サービスにサイバー攻撃、個人情報流出か - ウイルコHD子会社
英国ブランド通販サイト、約3年間にわたりクレカ情報流出の可能性
「VMware Tools」「Aria Operations」既知脆弱性、悪用事例の報告
ランサム攻撃者が犯行声明、事実関係を確認中 - アスクル
ペット保険システムから契約者情報など流出した可能性 - アクサ損保
米当局、「XWiki Platform」「Aria Operations」脆弱性を悪用リストに追加