Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

リサイクルされる「ランサムウェア」 - リーク件数は1.5倍に

WithSecureは、ランサムウェアのリークサイトにおける掲載件数が約1.5倍に拡大しているとの調査結果を取りまとめた。攻撃グループの分裂や情報漏洩により、あらたなグループも誕生しており予断を許さない状況となっている。

20231124_ws_001.jpg
グループごとのリーク情報数。約2割を占める「LockBit」が最多だった(グラフ:WithSecureの発表をもとに独自に作成)

データを暗号化したり、データを窃取して脅迫行為を行うランサムウェアについて、同社が2023年第1四半期から第3四半期までの動向を調査し、結果を取りまとめたもの。

同時期にランサムウェア攻撃グループが公開したデータのリーク件数は3822件。前年同期の2538件から約1.5倍へと大幅に増加した。リークサイトに支払いに応じた組織は掲載されないため、さらに多くの組織が被害に遭っていると見られる。

攻撃グループの割合を見ると、「LockBit」が20.7%で最多。「Clop(torrents経由含む)」が16.3%、「Alphv(BlackCat)」が8.8%、「8Base」が5.2%と続いた。

60あるグループのうち、調査対象期間において毎月攻撃を展開していたグループは、わずか6グループだったという。

リークサイトに掲載された約25%が、2023年に活動を開始したランサムウェアグループによるものだが、29の新興グループのうち、14はすでに消滅したり、活動を停止するなど激しい動きを見せている。

20231124_ws_002.jpg
リーク件数は後半に向けて増加傾向が見られた。主要な攻撃グループであっても時期によって活動量が異なることがわかる。(グラフ:WithSecureの発表をもとに独自に作成)

(Security NEXT - 2023/11/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

フィッシング攻撃支援サブスクの関係者を一斉検挙 - 利用者は約1万人
iOS向けLINEアプリの「金融系モジュール」に脆弱性 - アップデートで修正済み
能登半島地震被災地域の登録セキスペ、登録更新申請期限迫る
添付ファイルと宛先の確認不足が重なる誤送信が発生 - 大塚商会
福岡飲食店のECサイトに不正アクセス - 個人情報流出の可能性
WP向け操作ログ記録プラグインにSQLi脆弱性 - パッチ未提供
グリコでシステム障害、冷蔵食品を出荷停止 - 再開は5月中旬予定
2024年1Qの脆弱性届け出は243件 - 前四半期比約2割減
教員や学生宛てのメールで個人情報含むファイルを誤添付 - 山口大
「Node.js」向けMySQLクライアントにRCE脆弱性