Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

MS、月例パッチで同社署名ある悪意あるドライバに対処

マイクロソフトの「Windowsハードウェア開発者プログラム(MWHDP)」において、一部悪意あるドライバが同社より署名を取得していたことがわかった。7月の月例セキュリティ更新で対策を講じたという。

同社によれば、攻撃者が脆弱性などを悪用してシステムの管理者権限を取得後、問題の不正なドライバをインストールしようとしていたことが判明した。問題のドライバについては、2023年2月9日にSophosから報告があり、その後Cisco SystemsやTrend Microなどからも情報提供を受け、調査を進めてきたという。

調査の結果、「Microsoftパートナーセンター(MPC)」の複数開発者アカウントより悪意のあるドライバが送信され、署名を取得していることがわかった。

署名済みドライバが悪用されたケースは今回がはじめてではない。2022年10月にも複数のセキュリティベンダーより同社へ報告が寄せられ、2022年12月の月例セキュリティ更新で対策を講じていた。

マイクロソフトでは、関連する開発者のアカウントを停止。今回の問題は一部アカウントの悪用に起因するものであり、システムに対するセキュリティ上の侵害行為については否定している。

現地時間7月11日に公開した月例セキュリティ更新において、関連する証明書を無効化。「Microsoft Defender」において、報告を受けている悪意のあるドライバの検出機能を追加した。あわせて、セキュリティベンダーなどが参加する「Microsoft Active Protections Program(MAPP)」を通じて対応を進めている。

(Security NEXT - 2023/07/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

小学校で個別書類あると気づかず身体測定結果を誤配布 - 名古屋市
個人情報含むファイルを県内自治体に誤送信 - 静岡県
廃棄物運搬事業者への事務連絡メールで誤送信 - 横須賀市
Dropboxの電子署名サービスに不正アクセス - 顧客情報が流出
開発言語「R」のデシリアライズ処理に脆弱性 - 修正版へ更新を
保守委託先で顧客情報含むHDDが所在不明 - はばたき信組
サポート詐欺被害で情報流出の可能性 - 高齢・障害・求職者雇用支援機構
「改訂新版セキュリティエンジニアの教科書」が発売 - 日本シーサート協議会
「GitLab」のアカウント乗っ取る脆弱性、悪用が発生 - 米当局が注意喚起
QNAP製NASやアドオンに脆弱性 - 旧アドバイザリも更新、影響大きい脆弱性を追加