Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Windowsの「Snipping Tool」にアップデート - 加工前に復元できる脆弱性

マイクロソフトは、Windows向けのスクリーンショットアプリに脆弱性が明らかになったとしてアップデートをリリースした。

Windows 11向けに提供している「Snipping Tool」や、Windows 10で利用できる「Snip & Sketch(切り取り領域とスケッチ)」に加工したイメージを復元できる情報漏洩の脆弱性「CVE-2023-28303」が明らかとなったもの。

具体的には、スクリーンショットの撮影や修正後にファイルに保存。そのファイルをトリミングなど加工して同じ場所に上書き保存した場合、不可視のフォーマットで加工前の部分が画像ファイルに残存しており、画像ファイルにアクセスできる場合は復元が可能だという。

ツールより画像をコピーして、他アプリケーションへ貼り付けた場合や、保存前に修正を行った場合は影響を受けない。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「3.3」、重要度は「低(Low)」とレーティングした。同社は、ユーザーによる通常あまり見られない操作や要因が重なる必要があるとし、重要度を低く設定したと説明している。

「Windows 10」では「Snip & Sketch 10.2008.3001.0」、「Windows 11」では、「Snipping Tool 11.2302.20.0」にて修正を実施。Microsoft Storeよりアップデートを入手でき、同バージョン以降へ更新するよう求めている。

なお「Windows 10」や以前のバージョンに含まれる「Snipping Tool」については、同脆弱性の影響を受けないとしている。

(Security NEXT - 2023/03/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「Symfony」に脆弱性 - アクセス制御ルールが回避されるおそれ
ベクトルDB「Milvus」に深刻な脆弱性 - クラスタ乗っ取りのおそれも
DB管理ツール「pgAdmin4」に複数脆弱性 - 重要度「クリティカル」も
GitLabがセキュリティアップデート - 脆弱性9件に対処
ランサム被害で顧客や取引先の情報が流出 - アスクル
日本サイバー犯罪対策センター、ウィンブレ実写映画とコラボ
SAP、月例アドバイザリ20件を公開 - 複数「クリティカル」も
都立病院の患者情報流出 - 「USB拾得」との匿名文書が複数届く
会報誌データのメール送信時に誤送信 - 群馬県立点字図書館
「Dell Data Lakehouse」が脆弱性145件を修正 - 深刻な脆弱性も