Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Outlook」にゼロデイ脆弱性、MSが悪用確認スクリプトを用意

マイクロソフトは、3月の月例セキュリティ更新で修正した「Outlook」のゼロデイ脆弱性「CVE-2023-23397」に関連し、脆弱性が悪用されていないか確認するためのスクリプトを提供している。

「CVE-2023-23397」は、NTLM認証における認証情報を窃取し、攻撃者が正規の利用者としてアクセスする「NTLMリレー攻撃」が可能となる脆弱性。Windows版の「Outlook」が影響を受ける。同社では重要度を4段階中もっとも高い「クリティカル(Critical)」とレーティングし、アップデートを強く推奨している。

同社によると、限定的な標的型攻撃で同脆弱性の悪用を発見したという。攻撃者は細工したメールを送信するだけで攻撃者が制御する外部サーバへ接続するよう誘導でき、メールの閲覧などユーザーによる操作を必要とすることなく。攻撃が可能だという。

同社は「Exchange Server」や「Exchange Online」において同脆弱性に対する攻撃を受けていないか確認できるスクリプトを用意。特定期間中に作成された悪意あるメール、予定表、タスクを収集したり、消去する機能が利用できる。スクリプトの実行には時間を要するとしており、役員や管理者などより優先的に確認することを推奨している。

なお、「CVE-2023-23397」についてはWindows版のみに存在し、Windows以外のプラットフォームで動作する「Outlook」や「Microsoft 365」については影響を受けないとしている。

(Security NEXT - 2023/03/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開
中国電力にサイバー攻撃 - 設定不備のリモート接続機器より侵入
海外子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 淀川製鋼所
NETSCOUT「nGeniusONE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Python向けHTTPライブラリに脆弱性 - リクエストスマグリング攻撃のおそれ
先週注目された記事(2025年4月20日〜2025年4月26日)
全校生徒の名簿データを第三者へメール誤送信 - 大洲市
ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
物流検品システムなどまもなく復旧、物量制限は解除へ - ランテック
コミュニケーションサポーターのメアド流出 - 茨城県国際交流協会