Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「ClamAV」の脆弱性、RSAの認証サーバやSynology製NASにも影響

オープンソースのマルウェア対策ソフトウェアである「ClamAV」に深刻な脆弱性が見つかった問題で、同製品が実装された製品へと影響が広がっている。

RSA Securityでは、認証システム「RSA SecurID Access」において利用する「RSA Authentication Manager」や「RSA Identity Router(IDR)」に「ClamAV」のパッケージが含まれることを明らかにした。

これら製品は「SuSE Enterprise Linux Server」上で動作しており、「RSA Identity Router(IDR)」については、定期スキャンの実行のほか、構成によっては常駐プログラムが稼働している。また「RSA Authentication Manager」はデフォルトで有効化されていないが、設定を変更した場合は「CVE-2023-20032」の影響を受ける。

同社ではコンポーネントが利用可能となり次第、アップデートするよう求めた。また脆弱性を修正するまで、定義ファイルの更新やスキャンの実行を停止するなど緩和策を講じるよう呼びかけている。

またSynologyでは、同社NAS製品で動作するOS「Synology DiskStation Manager(DSM)」にて提供されているアプリ「Synology Mail Server」「Synology MailPlus Server」「Antivirus Essential」が脆弱性「CVE-2023-20032」「CVE-2023-20052」の影響を受けると説明。

特に「Synology Mail Server」「Synology MailPlus Server」については、重要度を「クリティカル(Critical)」とレーティングした。「Antivirus Essential」についても「重要(Important)」としており、アップデートを用意するとともに利用者へ注意喚起を行っている。

(Security NEXT - 2023/02/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

海外子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 淀川製鋼所
システム障害、調査でランサムウェアが原因と判明 - 近鉄エクスプレス
パッチや緩和策の適用、メモリ保護を統合した脆弱性対策製品
従業員がサポート詐欺被害、個人情報流出か - 住友林業クレスト
個人情報含む契約書類を誤送信、アドレス帳で選択ミス - 新潟県
生徒情報含むデータを第三者メアドへ誤送信 - 鹿児島高
「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開
中国電力にサイバー攻撃 - 設定不備のリモート接続機器より侵入
NETSCOUT「nGeniusONE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Python向けHTTPライブラリに脆弱性 - リクエストスマグリング攻撃のおそれ