Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ランサム被害で個人情報流出の可能性、データは復元 - JA大潟村

大潟村農業協同組合がサイバー攻撃を受けた問題で、同組合はランサムウェアによる攻撃であり、流出した可能性がある個人情報の詳細について明らかにした。データは復元できており、システムの再構築を進めている。

同組合では、システムがサイバー攻撃を受け、個人情報が流出した可能性があることを9月16日に公表。その後調査を進めてきたが、詳細を明らかにしたもの。

同組合によると、9月7日朝に職員がシステムを立ち上げたところ、ファイルの拡張子が変更されるなど異常を確認。ネットワークを遮断して調査を行ったところ、ランサムウェアによる被害であることが判明した。データを暗号化されたほか、サーバ内部の個人情報が流出した可能性がある。脅迫文が残されていたが、身代金は支払っていない。

流出した可能性がある個人情報には、組合員や利用者の名簿、マイナンバー、口座、貯金、年金、出資金、貸出金、確定申告に関する情報などが含まれる。また同組合従業員に関しては、給与、退職金、年金、住民税、ハローワークの情報などが対象だという。あわせて約5000件にのぼり、同組合では対象となる関係者に対し、個別に書面を送付して謝罪するとともに対象となる情報などを案内している。

被害を受けたのは事務に用いていたシステムで、外部接続のために用意していた経路より侵入されたものと見られる。「JAバンク」や「JA共済」など金融や共済業務については異なるシステムを用いておりランサムウェアの影響はなく、通常どおりサービスを提供している。

一方、事務に用いていたシステムは現在も停止しており、インターネットなども遮断した状態となっている。データはバックアップより復元したとしているが、再発を防止するため、システムの再構築を進めており、年内の復旧を目指している。

(Security NEXT - 2022/11/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

教員が小学校授業で過去の年賀ハガキを教材利用 - 横須賀市
生活保護受給者の医療券を別機関へ誤送付 - 新潟市
県立高で施錠管理の住民票記載事項証明書が所在不明 - 香川県
子育て事務センターで請求書を紛失、受領するも未処理 - 堺市
熊本県農業サイトへのサイバー攻撃、詳細調査でDB侵害が判明
外部からサイバー攻撃、一部業務で遅延も - システムエグゼ
複数サーバでランサム被害、ECサイト運営などに影響 - はるやまHD
「Citrix Bleed 2」への懸念広がる - 提供元は「悪用未確認」強調
メッセージ保護アプリ「TM SGNL」の複数脆弱性、悪用リストに追加
県立高で奨学金申請希望一覧表を生徒に誤配付 - 新潟県