Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

QNAP製NAS狙うランサムウェアの被害が拡大傾向 - 利用者は注意を

QNAPのNAS製品を狙うランサムウェア「DeadBolt」の感染被害が拡大している。6月に同社より注意喚起が行われたが、7月には被害が倍増した。

「DeadBolt」は、インターネットへ公開された同社NAS製品を標的とし、感染すると拡張子を「.deadbolt」へと変更して身代金を要求するランサムウェア。

1月より活動が観測されており、5月ごろよりあらたな攻撃キャンペーンが展開されているとして6月にQNAPが注意喚起を行ったが、以降も被害の拡大が収まる気配が見えない状況だという。

「Shodan」を通じて被害状況を観測しているマクニカによると、5月に3696件の被害を確認。6月には6494件へと大幅に増加し、7月には1万5017件とさらに倍増した。

8月3日時点の被害状況を見ると、同ランサムウェアにより暗号化される被害が生じているホストは、グローバルで確認されただけでも9456台。国別に見ると米国が1230台、台湾が840台で続いており、日本国内においても632台にのぼる。

QNAPでは、「QTS 4.3.x」「同4.4.x」において古いアプリケーションを実行している環境が標的になっていると説明。利用者に対し、「QTS 4.3.6.2050 build 20220526」「同4.3.4.1976 build 20220303」「同4.3.3.2057 build 20220623」および以降のバージョンや、「同4.5.x」「同5.x」へアップデートし、最新ののアプリケーションを利用するよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2022/08/09 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
メールの誤送信で学生のメアドが流出 - 都住宅供給公社
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「サポート詐欺」で1000万円の被害 - ネット銀を遠隔操作
狂犬病予防接種会場で強風により申請書が飛散 - 京丹後市
開示したNPO法人事業報告書で墨塗り漏れが判明 - 山口県
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
LINEヤフーに再度行政指導 - 報告受けるも対応や計画不十分