Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

コンテナエンジン「CRI-O」に脆弱性「cr8escape」 - パッチが公開

「Kubernetes」におけるコンテナのランタイム実装「CRI-O」に権限昇格の脆弱性「cr8escape」が明らかとなった。

「同1.19」以降において、コンテナ外へアクセスでき、クラスタ内にある任意のノード上で、root権限によりコードの実行が可能となる脆弱性「CVE-2022-0811」が明らかとなったもの。「CRI-O」を実装する「OpenShift Container Platform 4」「Oracle Container Engine for Kubernetes」なども影響を受ける。

同脆弱性は、データの窃取やマルウェアの実行などに悪用されるおそれがあり、同脆弱性を発見、開発チームへ報告したCrowdStrikeでは、同脆弱性を「cr8escape」と命名した。

脆弱性の悪用には、「Kubernetes」のクラスタにおいて「Pod」をデプロイする権限が必要となるが、クラスタ内にある任意のノード上で「Pod」のデプロイや移動などが可能となる。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3」のベーススコアは「8.8」とレーティングされており、開発チームは、脆弱性の修正を含む「CRI-O 1.23.2」をリリースした。

パッチのリリースとあわせてCrowdStrikeでは、脆弱性の概念実証(POC)についてもあわせて公開。多くのソフトウェアで「CRI-O」が使用されており、影響は広範囲に及ぶとし、利用者は早急にパッチを適用するよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2022/03/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意
「Firefox」に脆弱性、アップデートを公開 - 「クリティカル」との評価も
「Adobe Commerce」に緊急対応必要な脆弱性 - 「Magento」も注意
Adobe、複数製品にアップデート - 250件以上の脆弱性を解消
Pythonの「tarfile」モジュールに脆弱性 - クリティカルも
「M365 Copilot」に情報漏洩の深刻な脆弱性 - すでに修正済み