広く活用されるnpmパッケージ「UAParser.js」にマルウェア混入
npmパッケージ「UAParser.js」の一部バージョンに悪意あるコードが埋め込まれていたことがわかった。開発者は対象バージョンの利用者に対し、早急にアップデートを実施し、侵害状況を確認するよう注意を呼びかけている。
同パッケージ「UAParser.js(ua-parser-js)」は、ブラウザの利用環境を判定する機能を提供するJavaScriptライブラリ。「Node.js」のパッケージマネージャ「npm」などを通じて配布されており、ウェブサイトやアプリで広く活用されている。直近1週間のダウンロード数はnpmからだけで700万回以上にのぼっている。
悪意あるコードを含む「同1.0.0」「同0.8.0」「同0.7.29」が現地時間10月22日に公開されたことが明らかとなったもの。これらバージョンでは、リモートよりシステムの制御を奪われたり、機密情報を窃取されるおそれがある。
開発者は、自身の「npmアカウント」が乗っ取られ、悪意あるバージョンが公開されたと説明。問題部分を修正した「同1.0.1」「同0.8.1」「同0.7.30」を同日リリースした。
悪意あるコードが混入したバージョンを利用していた場合、侵害されたものとみなして対応するよう注意喚起を行った。
問題あるバージョンを削除した上で、端末内部に保存されたパスワードやキーなど変更する必要がある。また悪意あるバージョンを削除しても、ダウンロードされたマルウェアによって侵害が続くおそれがあるとして、感染状況などを確認するよう求めている。
(Security NEXT - 2021/10/25 )
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