複数クレカブランドでフィッシング攻撃 - 本文でアクセス促さない「さりげない手口」も
クレジットカードの利用者を狙ったフィッシング攻撃が相次いで発生している。複数ブランドで確認されており、対象となるブランドがさらに拡大するおそれがある。なかには、単純な通知を偽装し、あえてリンクへのアクセスを促さない「さりげない」ケースもあり、注意が必要だ。

JCBを装ったフィッシング攻撃。署名に見せかけた部分にフィッシングサイトのURLが仕込まれている(画像:フィ対協)
フィッシング対策協議会によれば、「TS CUBIC CARD」や「ライフカード」「JCB」などのブランドを装う攻撃が、3月17日以降、相次いで報告されているという。
いずれも、従来より確認されているクレジットカードの利用確認を促す手口が用いられており、「本人の利用であるか確認した取引がある」などと説明。「対応しないと利用制限を継続する」などとして不安を煽っていた。
さらにJCBのウェブサービス「MyJCB」を装う攻撃では、「クレジットカード暗証番号の照会が行なわれた」などと通知を装うケースが確認されている。
メール本文の内容は1文のみでURLへのアクセスなど促す記載はないが、虚偽の通知によって受信者の不安を煽り、下部にある定形の署名文に見せかけた問い合わせ先のURLよりフィッシングサイトへ誘導していた。
いずれも稼働が確認されており、同協議会では閉鎖に向けてJPCERTコーディネーションセンターへ調査を依頼。類似したフィッシング攻撃に注意を呼びかけている。
(Security NEXT - 2021/03/19 )
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