Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「BIND 9」に5件の脆弱性 - 一部脆弱性は公開済み

DNSサーバの「BIND 9」に5件の脆弱性が明らかとなった。アップデートがリリースされている。

バージョンによって影響を受ける脆弱性は異なるが、4段階中3番目にあたる「中(Moderate)」とされる脆弱性4件や、「低(Low)」とされる1件など、あわせて5件が明らかとなった。

重要度が「中」とされる脆弱性は、「native-pkcs11」を有効化している場合に、細工したリクエストでクラッシュするおそれがある「CVE-2020-8623」や、不完全なTSIG署名の応答を確認した際にアサーションエラーが生じるおそれがある脆弱性「CVE-2020-8622」など、いずれもサービス拒否を引き起こすおそれがある。悪用は確認されていないが、リモートから悪用されるおそれがある。

またサブドメインの更新ポリシーが、「zonesub」のゾーン内すべてに対して適用される脆弱性「CVE-2020-8624」が判明した。攻撃者がゾーンに含まれるサブドメインの更新権限を持つ場合に、ゾーン全体に対しても更新を行うおそれがある。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3」のスコアは「3.9」で重要度は「低(Low)」とされており、脆弱性の悪用は確認されていないが、すでに公開されている。

脆弱性の指摘を受けてInternet Systems Consortium(ISC)では、「BIND 9.17.4」「同9.16.6」「同9.11.22」をリリース。利用者に注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2020/08/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「Cisco FMC」に深刻な脆弱性 - 認証なしでコマンド実行のおそれ
Cisco、ファイアウォール製品群にアドバイザリ21件を公開
「Apache Tomcat」にアップデート - 脆弱性「MadeYouReset」を解消
「HTTP/2」実装に「MadeYouReset」脆弱性 - DoS攻撃のおそれ
「Exchange Server」のハイブリッド構成に深刻な脆弱性 - MSが定例外アドバイザリ
秘密管理ツール「OpenBao」に脆弱性 - 任意のコード実行が可能に
N-ableのIT管理ツールにゼロデイ脆弱性 - 米当局が悪用に注意喚起
Palo Alto、セキュリティアドバイザリ6件を公開
「Spring Framework」に脆弱性 - アップデートで修正
LLMキャッシュ管理ツールにRCE脆弱性 - キャッシュ汚染に起因