Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

8月修正のIE脆弱性、韓企業狙う標的型攻撃で悪用

Kasperskyは、8月にマイクロソフトが月例セキュリティ更新で修正した「Internet Explorer」の脆弱性が、韓国企業を狙った標的型攻撃に悪用されていたことを明らかにした。

同社では5月に韓国企業を狙った標的型攻撃を検知したため、調査をしたところ、当時修正プログラムが用意されていない2件のゼロデイ脆弱性が攻撃に悪用されていることが判明したという。

具体的には、8月の月例セキュリティ更新で修正された「CVE-2020-1380」と、6月の月例セキュリティ更新で修正された「CVE-2020-0986」を組み合わせ、攻撃に利用していた。

「CVE-2020-1380」は、「Internet Explorer」のスクリプトエンジンにおいてメモリ破壊が生じ、ユーザー権限で任意のコード実行が可能となる脆弱性だが、権限の昇格が生じるWindowsカーネルの脆弱性「CVE-2020-0986」を組み合わせることにより、高い権限で動作するカーネルモードでコードの実行が可能となる。「Windows 10」の最新ビルドにも影響があるという。

同社は、今回発見されたエクスプロイトについて、過去に発見したエクスプロイトと類似点があり、攻撃キャンペーン「DarkHotel」との関連について調べているという。

(Security NEXT - 2020/08/13 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

米当局、脆弱性5件の悪用に注意喚起 -10年以上前の「Shellshock」関連も
NoSQLデータベース「Redis」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
IBMのデータ変換プラットフォームに深刻な脆弱性 - 修正版を提供
「Nagios Log Server」に複数脆弱性 - 3月の更新で修正
米当局、「Zimbra」の脆弱性に注意喚起 - 軍関係狙うゼロデイ攻撃も
「NVIDIA GPUディスプレイドライバ」に複数脆弱性 - アップデートを公開
「Kibana」に複数のXSS脆弱性 - 「CrowdStrike」との連携ツールにも
「GitLab」にアップデート - 脆弱性4件を解消
米当局、「Grafana」の既知脆弱性に対する攻撃に注意喚起
ファイアウォール基盤「PAN-OS」に判明した脆弱性2件を修正 - Palo Alto