Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

日本語メールで不正「iqyファイル」が大量流通 - 国内IPでのみ感染活動を展開

攻撃に用いられたメールは請求書や写真の送付などに偽装。8月6日、8月8日に集中しており、それぞれ39万8330件、10万1652件と検知数は同社だけで約50万件に達している。

20180911_tm_001.jpg
8月上旬における「iqyファイル」を悪用したスパムの検知状況(グラフ:トレンドマイクロ)

メールが日本語で記載されていることにくわえ、問題の「iqyファイル」は、日本国内のIPアドレスで開かれた場合に限り、マルウェアをダウンロードするしくみとなっており、ソーシャルエンジニアリング、技術の両面から日本を攻撃対象としていたという。

また一連の攻撃では、「URLZone」「Shiotob」といった別名を持つ「Bebloh」や、「Gozi」「DreamBot」「Snifula」「Papras」としても知られる「Ursnif」など、いわゆる「不正送金マルウェア」の感染を狙っていた。

セキュリティ機関では、被害を防止するため、基本的なセキュリティ対策にくわえ、「Office」を利用している際にマクロやコンテンツなどの機能を安易に有効化しないようアドバイス。身に覚えのない警告が表示され、警告が示す意味がわからない場合は操作を中断するよう呼びかけている。

20180911_ip_001.jpg
日本語による攻撃メールの1例。(画像:IPA)

(Security NEXT - 2018/09/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

韓国関連グループの標的型攻撃が継続 - GitHub悪用でマルウェア展開
インシデントが2割強の増加 - 「EC-CUBE」改ざん被害も複数報告
6月の侵害は未知の手口、米子会社で別件インシデントも - 古野電気
【特別企画】脅威動向や実務者が身をもって学んだノウハウなど共有する年次イベント
「Cisco ASA」狙うゼロデイ攻撃、5月に複数政府機関で確認
メールセキュ製品「Libraesva ESG」に脆弱性 - すでに悪用も、国家関与か
子会社サイトが改ざん被害、外部サイトに誘導 - 福岡ひびき信金
監視カメラやNASを狙う「Mirai」感染活動を引き続き観測 - JPCERT/CC
「SonicWall SMA 100」にアップデート - 既知マルウェアの除去機能を追加
サイトが改ざん被害、オンラインカジノへ誘導 - 東京外大