「Mingw-w64」由来の実行ファイルに「ASLR」を利用しない脆弱性
「Mingw-w64」において作成されたWindows実行ファイルが、利用するとされる脆弱性保護機能を実際は利用していないことが判明した。セキュリティ機関が注意を呼びかけている。
同ソフトは、「MinGW(Minimalist GNU for Windows)」のフォーク。デフォルトで作成したWindows実行ファイルにおいて、メモリ空間をランダムに配置することで、脆弱性に対する攻撃の影響を緩和する「ASLR(Address Space Layout Randomization)」を利用するとされるが、実際は同機能を利用していない脆弱性「CVE-2018-5392」が判明した。
実行ファイルのPEヘッダに「ASLR」との互換性を示す内容を含むものの、再配置テーブルが削除され、「ASLR」を利用しておらず、「ROP(return-oriented programming)」攻撃に対して脆弱だという。
CERT/CCでは、同脆弱性の回避策として「ASLR」の再配置テーブルを強制的に保持させる方法を紹介。利用者へ注意を呼びかけている。

脆弱性の影響を受けるベンダー(表:CERT/CC)
(Security NEXT - 2018/08/06 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
「Cisco ASA」狙うゼロデイ攻撃、5月に複数政府機関で確認
「MS Edge 141」がリリース - 12件の脆弱性を解消
「Termix」のDockerイメージにSSH認証情報が流出するおそれ
米当局、脆弱性5件の悪用に注意喚起 -10年以上前の「Shellshock」関連も
「Django」に複数の脆弱性 - 修正アップデートを公開
「Firefox」に複数脆弱性 - アップデートが公開
Mozilla、最新版ブラウザ「Firefox 134」を公開 - 複数の脆弱性を修正
「Firefox 135」がリリースに - 脆弱性11件を解消
「Firefox 135.0.1」がリリース - 脆弱性1件を解消
「Firefox 136」がリリース - ESR版では「クリティカル」脆弱性を修正